どうも、Joy@そろ勉です。
土井英司さんの新刊『土井英司の「超」ビジネス書講義 これからのビジネスに必要なことはすべてビジネス書が教えてくれる』(ディスカバー携書)を読みました。
土井英司さんは、元Amazonのバイヤーで、独立後はエリエスブックコンサルティングで主に出版コンサルティングをされている方で、日本一(!)ビジネス書を読んでいる方だと思います。
この本では、ビジネス書を通じた「時代の読み方」について書かれています。
- 時代の波に逆らわない
- 人々のニーズを冷静に見極める
- 誰も提供できていないサービスを「逆張り」で提供する
これが、ビジネスで成功する秘訣だとか。
この「時代の波に逆らわない」っていうのはとても重要です。
例えば、グローバリゼーションに抗える人はいないわけで、反グローバリゼーション運動とかも、それはそれで価値のある営みなのかもしれませんが、ビジネスとして行うのは無理があるわけです。
藤田田さんや孫正義さんなんかも「時流を読む」ことの重要性をよく言っていますが、「時流を読んだ」結果、藤田さんであればマクドナルドであり、孫さんであればITであった訳です。彼らが、今の時代にビジネスをスタートするとしたら、同じことはやらない訳です。彼らのような大物起業家が今なら何をやるだろうかと考えると面白いですね。
本書では、前半部は、ビジネス書を例した時代の流れについて、後半部は、これからの時代を生き抜いていくために読むべきビジネス書の紹介という構成になっています。
ビジネス書との付き合い方という点では、「読みやすくて薄い本を何冊も読むより、多少高くて分厚くても本格的な”王道本”を1冊じっくり読むほうが価値がある」との指摘は、まさに同感です。
私も、ビジネス書を読み始めた頃は、軽い本を数こなすような読み方をしていましたが、最近では1冊を大切にじっくり読む読み方に変わってきました。軽い本は、それはそれで読む価値がない訳ではないのですが、ある目的意識の下、さらっと読む程度です。
これからはリベラルアーツの時代だとよく言われますが、土井さんが重視するのは、「歴史、哲学、サイエンス」の三要素。これらをじっくりと学んで行く事で、陳腐化する方法論に固執することがなくなるという訳です。
そして、復習すべき「ビジネスパーソンの五教科」として、
- 数字の読み方
- アイディア発想法
- 心理学
- ネットワーク理論
- コミュニケーション
を掲げ、それぞれにつき、土井さんならではの推薦図書が数冊づつ紹介されています。
本書の読みどころは、前半の「時代の流れ」についての部分と、後半の本の紹介の仕方(言葉の使い方)ですね。あと、個人的には最後の「掘り出しモノの見つけ方」も大変参考になりました。
「時流を読む」ためにも、ブックガイドとしても”買い”の1冊です。
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