馬主で起業家の関口智弘さんの新刊『群れない力 「人付き合いが上手い人ほど貧乏になる時代」における勝つ人の習慣』を読んだので紹介します。本書には「本当に稼ぐ力のある人たち」がひた隠しにしてきた、決して語りたがらない「本音」が書かれています。
成功法則の嘘
基本的に世の中に溢れている「成功法則」というものは嘘が多いです。「本当のこと」を言うと、一般の人は反発したり怒ったりしてしまう可能性が高いからです。そして、「本当のこと」を言う成功者を攻撃するようになってしまう可能性が高いからです。
だから、世の成功者は一般の人の聴き心地の良いメッセージを敢えて言うことも多いです。「今のあなたのままで大丈夫です」「自分の感性のままに生きましょう」とかですね。まあ「今のままの自分」で成功できるわけがないことくらい冷静に考えればすぐに分かりそうものですし、感性が優れている人はとっくに大成功しているはずです。
本書『群れない力』の帯には赤字で「危険なビジネス書。」との文字がありますが、本当に冗談でなく「危険」な一冊です。キレイゴトが好きな人は、ひっくり返ってしまうかもしれません。覚悟を持って読むことをオススメします。
私にとっては本書に書かれていることは割と当たり前のことなのですが、衝撃を受けて辟易する人も多いのではないかと思いますので。
とは言っても、最後まで読めばまっとうなことが書かれた自己啓発書だということが分かると思いますけどね。
スイミー洗脳とは?
はじめの方に書かれている「スイミー洗脳」は、「まさに!」という感じです。
「スイミー」ってお話、覚えてますか?日本の教育を受けた人は、小学校2年生の国語の教科書にのっていたこの寓話を覚えていない人はいないでしょうが、これがなにかと「群れたがる日本人」を作り出す洗脳システムの一つであると喝破しています。
人は群れている限り成功できない。
「人生のステージを変えたかったら周りの人間関係を精算せよ。」というメッセージは、よく言われることですが、これは本当のことだと思います。周りの環境、とくに近しい人ほど「変化しようとする自分」にブレーキをかけてくるものはありません。周りは変化を押しとどめるように働くものです。
本書では、タイトル「群れない力」という通り、群れに属している限り絶対に成功できない、という真理が、関口智弘さん独特の過激な言い回しを用いつつも、面白可笑しく書かれています。
とりわけ、第5章の「孤独の作法」は何度も読み返したくなりますね。
さいごに
当ブログを読んでくれているような本好きで、自己成長を望むあなたなら、かなりお気に入りの一冊になるのではないかと思います。口当たりのよい自己啓発本に飽き飽きしてきたと思ったら、この「劇薬」をぜひ手にとってみてください。笑
思い通りの人生を生きたいと願う全ての人にオススメです。
【目次】
第1章 なぜ、群れることが歓迎されるのか?
第2章 あなたの周りにユダがいる!
第3章 一匹オオカミの作法
第4章 縁切りの作法
第5章 孤独の作法
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